猫の毛がフェルト状に固まってしまうと、見た目が気になるだけでなく、皮膚トラブルの原因にもなります。
特に長毛種の猫は毛が絡まりやすく、一度固まるとブラッシングだけでは解消しにくいことも。
無理に引っ張ると痛みを伴い、猫が嫌がることも少なくありません。
私の飼っている猫も毛がフェルト状になってしまった事もあり、その時の経験も踏まえて対策などをお伝えできれば幸いです。
この記事で分かること
毛が固まる原因
対策
正しいケア方法

日々のお手入れを工夫することで、愛猫も快適に過ごせるようになりますよ。
猫の毛が固まる原因とは?


猫の毛が固まってフェルト状になるのは、猫を飼っている人にとってよくある悩みのひとつです。
そのまま放置すると、猫の皮膚に負担がかかるだけでなく、健康トラブルの原因にもなります。
猫の毛がフェルト状に固まる理由
猫の毛がフェルト状に固まるのには、いくつかの原因があります。
主な理由を見ていきましょう。
湿気や汚れの影響
水や湿気が毛に付着すると、毛が絡まりやすくなります。
また、汚れがついたまま放置すると毛同士がくっつき、フェルト状になりやすくなります。
ブラッシング不足
猫の毛は自然に抜け落ちますが、適切にブラッシングしないと絡まりやすくなります。
特に長毛種の猫は、毛が絡まりやすいため注意が必要です。
グルーミングの不足
健康な猫は自分で毛づくろいをして毛の絡まりを防ぎます。
しかし、年を取った猫や肥満の猫は体をうまく舐めることができず、毛が固まりやすくなります。
毛玉とフェルト状の違い
「毛玉」と「フェルト状の毛」は似ていますが、実は違いがあります。
毛玉
- 毛が絡まって小さな球状になったもの
- 触ると柔らかく、比較的簡単にほぐせる
- 早めに対処すればブラシや手で解消できる
フェルト状の毛
- 毛が何層にも絡まり、硬く密集した状態
- 指でほぐすのが難しく、無理に取ると痛みを伴う
- 放置するとさらに広がり、皮膚に悪影響を及ぼす



毛玉のうちに対処すれば簡単に取り除けますが、フェルト状になるとブラッシングだけでは解決が難しくなります。
固まることで起こる健康リスク
猫の毛がフェルト状に固まると、見た目の問題だけでなく、猫の健康にも悪影響を及ぼします。
以下のようなリスクがあるため、早めに対処することが大切です。
皮膚トラブルの原因になる
毛が固まると通気性が悪くなり、蒸れやすくなります。
その結果、皮膚炎や湿疹ができることがあります。
ノミやダニが繁殖しやすくなる
もつれた毛の内部は掃除がしにくく、ノミやダニが隠れやすい環境になります。
痒みや皮膚炎の原因になることもあります。
動きにくくなる
特に脇の下や足の付け根で毛が固まると、歩いたり伸びをしたりする際に違和感を感じるようになります。
動きが制限されると、ストレスの原因にもなります。



このような健康リスクを防ぐためにも、日頃からしっかりとケアをしてあげることが大切です。
猫の毛が固まるのを防ぐ3つの習慣


猫の毛がフェルト状に固まるのを防ぐためには、日常的なケアがとても大切です。
特に、ブラッシング・食事・生活環境の3つのポイントを意識することで、毛の絡まりを予防できます。
毎日のブラッシングで毛の絡まりを防ぐ
猫の毛が固まるのを防ぐために、最も効果的なのがブラッシングです。
毎日こまめにブラシをかけることで、毛の絡まりを防ぎ、抜け毛の処理もスムーズになります。
適したブラシを選ぶ
短毛種:ラバーブラシやスリッカーブラシ
長毛種:ピンブラシやコーム
ブラッシングのコツ
1日1回、短時間でもOK
毛の流れに沿って優しくとかす
もつれがひどい部分は無理に引っ張らず、ゆっくりほぐす
ブラッシングを習慣化することで、毛が固まるのを防ぎ、猫の毛並みを美しく保つことができます。
食事で毛並みを健康に保つ
猫の毛の健康は、食事によって大きく左右されます。
栄養バランスの取れた食事を与えることで、毛がツヤツヤになり、絡まりにくくなります。
毛並みに良い栄養素
- タンパク質(肉・魚)→ 健康な毛の成長をサポート
- オメガ3・6脂肪酸(サーモンオイル・亜麻仁油)→ 毛の保湿とツヤを維持
- ビタミンE → 皮膚の健康を守る
おすすめの食事習慣
健康な食事を続けることで、毛が丈夫になり、フェルト状に固まるリスクを減らせます。
快適な生活環境を整える
猫が快適に過ごせる環境を作ることも、毛の絡まりを防ぐ重要なポイントです。
湿気や汚れが毛に付着すると、フェルト状になりやすくなるため、生活環境を見直してみましょう。
適度な湿度を保つ
- 室内の湿度は40~60%が理想
- 加湿器や除湿機を使って調整する
寝床や遊び場を清潔に保つ
- ブランケットやクッションはこまめに洗濯
- 猫用のベッドは毛が絡まりにくい素材を選ぶ
ストレスを減らす工夫
- 適度に遊んで運動させる
- 多頭飼いの場合は猫同士の距離を確保する



猫にとって快適な環境を整えることで、毛の絡まりを防ぎながら、健康的に過ごせるようになります。
フェルト状になった毛の対処法


猫の毛がフェルト状に固まってしまった場合、無理に引っ張ると皮膚を傷つけてしまう可能性があります。
適切な方法でケアし、猫が快適に過ごせるようにしましょう。
無理に引っ張らず優しくケアする方法
フェルト状に固まった毛を無理に引っ張ると、猫に痛みを与えてしまいます。
優しくほぐす方法を試してみましょう。
ほぐす前に毛を柔らかくする
- 霧吹きで軽く湿らせる
- 毛の絡まりを解く専用スプレーを使用する
指やブラシで慎重にほぐす
- 指で軽くもみほぐす
- 目の粗いコームで少しずつとかす
- スリッカーブラシを使う場合は力を入れすぎない
無理に引っ張らない
- 絡まりがひどい場合は、無理せずカットを検討する
- 猫が嫌がる場合は無理に続けず、一度落ち着かせる
毎日少しずつケアをすれば、フェルト状の毛を少しずつ取り除くことができます。
カットやトリミングの適切なタイミング
フェルト状の毛が広がってしまった場合、カットやトリミングを行うのが最善の対策になります。
カットを検討すべきタイミング
- 指でほぐせないほど固くなっている
- 皮膚に密着していて絡まりがひどい
- 猫が痛がったり、ストレスを感じている
カットのポイント
- ハサミを使い、毛玉の根元を少しずつ切る
- 猫が動かないように落ち着かせてから行う
- 怖がる場合は無理をせず、少しずつカットする
トリミングのタイミング
- 長毛種の場合は定期的にトリミングを受ける
- 夏場は毛が絡まりやすいため、事前に短めにする



家の猫がフェルト状になった時、しばらく様子を見ましたが、結局自分でカットしてしまいました。
その後、猫は快適そうだったのでよかったですけど、心配でしたらやはり専門のところで相談を!
専門家に相談するべきケース
自宅でのケアが難しい場合や、毛の固まりがひどい場合は、獣医師やプロのトリマーに相談しましょう。
専門家に相談すべきケース
- フェルト状の毛が広範囲に及んでいる
- 皮膚が赤くなったり、炎症を起こしている
- 猫が強く嫌がり、自宅でのケアが難しい
トリマーに依頼するメリット
- 猫の負担を最小限に抑えながら処理してくれる
- 皮膚の状態もチェックしながらカットできる
- 安全な方法で毛を整え、今後のケアについてアドバイスがもらえる
獣医師に相談すべき場合
- 皮膚炎やかゆみがひどい
- 毛の下にしこりや腫れがある
- 毛が絡まる頻度が異常に高い



猫の健康を守るためにも、無理に自宅で処理しようとせず、専門家の手を借りることも検討しましょう。
猫の毛を健やかに保つために


猫の毛を美しく健やかに保つためには、日頃のケアが欠かせません。
毛が絡まるのを防ぐだけでなく、猫の健康や快適な生活にもつながります。
定期的なケアの重要性
猫の毛を健康に保つには、日々のケアを継続することが大切です。
定期的なお手入れを行うことで、毛玉やフェルト状の毛ができるのを防ぎ、皮膚の健康も守ることができます。
定期的なケアのメリット
- 毛の絡まりやフェルト状の毛を防ぐ
- 抜け毛の量を減らし、部屋を清潔に保つ
- 皮膚の状態をチェックし、早めに異常を発見できる
ケアの頻度の目安
- 短毛種:週に2〜3回のブラッシング
- 長毛種:毎日1回のブラッシングが理想
- 換毛期(春・秋):普段より頻度を増やす
日々のケアを習慣にすることで、猫の健康と快適な生活をサポートできます。
猫に合ったブラシやケアグッズの選び方
猫の毛質や好みに合ったブラシを使うことで、スムーズにお手入れができます。
無理なくケアを続けるために、適切なグッズを選びましょう。
猫の毛質に合ったブラシの種類
- 短毛種向け:ラバーブラシ、シリコンブラシ(抜け毛を優しく取る)
- 長毛種向け:ピンブラシ、スリッカーブラシ(毛の絡まりを防ぐ)
- 毛玉対策用:コーム、毛玉カッター(フェルト状の毛を解消)
ケアを快適にするアイテム
- ブラッシングスプレー:毛の静電気を抑え、絡まりを防ぐ
- マッサージグローブ:ブラシが苦手な猫でもリラックスしやすい
- 猫用ウェットシート:毛の汚れを拭き取って清潔に保つ
猫が気に入るブラシを選ぶことで、お手入れのストレスを減らし、スムーズにケアができます。
猫とのスキンシップを楽しみながらケアする
猫の毛のケアは、単なるお手入れだけでなく、スキンシップの時間としても大切です。
猫がリラックスできる環境を整え、楽しくケアをしましょう。
猫がリラックスしやすいタイミングを選ぶ
- 食後や遊んだ後の落ち着いた時間
- 日向ぼっこ中や甘えているとき
嫌がらないように優しくブラッシング
- 最初は短時間から始める
- 頭や背中など、猫が気持ちよく感じる部分からとかす
- 無理に押さえつけず、猫のペースに合わせる
ご褒美をあげてポジティブな体験にする
- ブラッシング後におやつをあげる
- 優しく声をかけながらケアする



スキンシップを兼ねたケアを続けることで、猫もリラックスし、ブラッシングを楽しめるようになりますよ。
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ぜひ、猫のふみふみに癒されて下さい!


まとめ
猫の毛がフェルト状に固まるのを防ぐには、毎日のブラッシング・バランスの良い食事・快適な生活環境が大切です。
もし毛が固まってしまった場合は、無理に引っ張らず、優しくほぐすことが重要。
ひどい場合はカットや専門家への相談を検討しましょう。
また、適切なブラシやケア用品を選ぶことで、お手入れが楽になります。
猫とのスキンシップを楽しみながらケアすることで、毛並みも美しく保てます。
ぜひ日々の習慣として取り入れてみてください。